だて巻き@簡単おせちレシピ2008/12/24 14:56

とりあえずこれだけは記録しておかねばと思い、作り方を書いておきます。小さな記事の切り抜きを頼りに作っていますが、そのうちなくしそうなので(^-^;

【だて巻き】

[材料(1本分)]

卵 Mサイズ4個

はんぺん 大1/2枚(60グラム)

砂糖 大さじ3

みりん 大さじ1

サラダ油 少々

[作り方]

1.はんぺんはフードプロセッサーでなめらかにして、砂糖・みりん・卵を加えて混ぜる。

*フードプロセッサーを使わない場合は、はんぺんを裏ごし(裏ごし器か目の細かいざるに入れて、しゃもじかゴムべらで、編み目に対して45度の方向につぶして出して細かくする)して、さらにもう一度裏ごしする。砂糖・みりんを加えてよく混ぜ、コシが切れるようによーく溶きほぐした卵を少しずつ加えて混ぜてもよい(実際に作って報告して下さった方の情報を元に、ちょっと改良してみました。どうでしょうか?)。

2.卵焼き鍋(なければフライパン、その場合の巻き方は下を参照)を十分に熱し(薄い煙が出るくらい)、サラダ油をたっぷり塗り(小皿にサラダ油を入れ、小さくたたんだティッシュをひたし、これを菜箸ではさんで隅や側面のすみずみまで塗る)、1.を流し入れて、ふた(板にアルミはくを巻いたものや、金属製のバットを利用する)をして極弱火にし、茶色く色づいて表面が半がわきになるまで7~8分焼く。

3.裏返すときは、ふたにサラダ油を塗っておき、そこにひっくり返していったん乗せてから、滑り込ませるようにして鍋に戻し入れる。2~3分焼いたら鬼す(太い竹の巻きす、なければ普通の巻きすでもよい)に取りだし、熱いうちに軽く巻いてしばらくおき、あら熱が取れてなじんでから巻いて輪ゴムで留める(こうすると中心が割れない)。冷めてから鬼すをはずして切る。

*フライパン(&鍋のふたか大皿)で、焼き色濃いめのホットケーキ風に気軽に焼いてしまってもOKです(面倒な時はそうしてます)。その場合、円状のものを巻くと、中心が厚くなり両端が浮いてしまうので、両端を少し(2~3センチ程度)切り落としてまっすぐにしてから、切り落とした分を芯にして巻きすで巻くといい感じになります。ただし切り口がちょっと不思議な形になりますが…それもご愛敬♪

手作りだて巻きは一度食べると、買ったものとは別物のおいしさで(甘さ控えめ&はんぺんのふわふわ風味)、子どもに大好評です。しかも材料もたかが知れてるので惜しげなく食べさせられるし(笑)ウチでは新年のおもたせ用を含めて6本くらい焼きます。この時とばかりに巻きす&鬼すを総動員。

黒豆@簡単おせちレシピ2008/12/24 15:33

いろんな煮方がありますが、これが一番面倒が少ない気がします。とはいえ、豆はとにかく「生物」で、煮え方がその時の豆の乾燥の度合いでずいぶん変わってきます。その辺は加熱時間で調整を。

【黒豆】

[材料]

黒豆 カップ2(300グラム)

砂糖 250グラム

重曹 小さじ1/2(やわらかさを出すため;入れなくても可)

醤油 カップ1/4

塩 小さじ1/2(ごめん!さっきまで大さじと間違えてた(^◇^;))

さびた釘などあれば入れてもよい (汚れを落としてさらしの布袋に入れる)。 要は酸化鉄で黒い色を出すと言うことらしいです。 私は入れたことないですが(^-^;  調理用に箸置きくらいの大きさの鉄のかたまりも売っているようです。これなら手間いらず。

[作り方]

1.厚手の深鍋に水カップ10と調味料全てを入れて火にかけ、沸騰したらぐるぐるとよーくかき混ぜて砂糖を溶かす。

2.黒豆は虫食いをのぞき、さっと水洗いして水気を切り、1.が熱いうちに鍋に入れ、ふたをして一晩(10~12時間)おく。

3.ふたを開けたまま中火にかけ、沸騰したらあわをすくい、弱火にして、差し水カップ半分を加える。再び沸騰したら、また差し水カップ半分を加える。

4.3.に落としぶた(クッキングペーパーかアルミホイルを鍋の形に切って乗せる)をして、鍋のふたもして、7~8時間、弱火で煮る。目安は、豆が底に着きつつゆらゆらと踊るくらいの火加減。豆が空気に触れるとしわが寄るので、煮汁が少なくなったら、差し水カップ半分を入れながら煮る。指でつぶして好みの固さになったら火を止める。

5.煮汁につけたまま1日おくとよい。ちょろぎ(ちょうろぎ)を添えると彩りがきれい。

*面倒だったら、あくをすくった後に、圧力鍋で7~10分程度加熱し、その後また普通に煮ると早いです。

*ちなみに私は最初の差し水はあまりしないです(^-^; 一応レシピには載っているので書いておきます。

*今年版、少なめ量&圧力鍋でやわらかめレシピを(たぶんこれが一番役に立つかも)。

材料は、黒豆200グラム、砂糖160グラム、重曹小さじ1/3、醤油大さじ2、塩小さじ1/3。

作り方は、まず、黒豆をさっと水洗いしてざるにあげておく。鍋に1リットルの水を入れて火にかけ、調味料を計量して入れ、沸騰したらよく混ぜて溶かす。火を止めて熱いうちに黒豆を入れ、ふたをして1晩かけて戻す。翌日中火にかけ、沸騰させてあわを取り除いてから、落としぶた代わりの蒸し器を入れて、圧力鍋で10分加圧→自然放置。圧力が抜けたらクッキングペーパーかアルミホイルで落としぶたをして好みの固さになるまで弱火で煮る。つゆが多かったら、豆だけ出してつゆを煮詰めてから戻す。一日つゆにつけておく。

「サンタが街にやってくる」2008/12/24 17:58

本当に本当に推敲もままならずお目汚しではずかしいのですが、怒濤のレシピに隠れてこっそり更新。テーマは「サンタクロースという仮想の切実さ」であります。さぁ、ホントに仮想は切実なんでしょうか。


「サンタが街にやってくる」

僕は、娘へのクリスマスプレゼントを買うために、久しぶりに新宿で電車を降りた。夕方の繁華街はどこも人ごみでほこりっぽかった。もう少ししたらイルミネーションが輝き始め、人々はそれを見上げるのだろうが、今は誰もが寒風を避けるために、つま先を見つめて歩いている。

学生時代に通った道は新しい舗装に変わっていたが、周囲の建物も信号の渋滞も、以前と同じままだった。ぼんやり明るいレストランの窓辺に古くなった文字を見つけたとき、ふとその前を歩く二人を思い出した。一人は僕の親友、いや、親友だった人物だが、今ではなぜか顔も思い出せない。もう一人は、その恋人。彼女が首に巻いていた白いストールと、青みがかったピンク色の口紅。それは今もまだそこにあるみたいに鮮やかだった。彼女のまなざしの先には、親友ではなくて、この街があった。その街の中に、僕は入っているのだろうか。

彼女は、僕が親友に紹介したのだった。僕にはある事情があって(想像するまでもないが)、彼女のことをかなり気に入ってはいたのだが、いや、ほとんど憧れに近いような気持ちを持ちかけていたが、親友に紹介するということで、僕自身の立場を危うくしないことに決めたのだ。事はそのまますんなり運び…運んだように見えたが、たぶん僕一人が、あの日の帰り際に彼女のまつげに光っていた涙を忘れられないだけなんだと思う。彼女は夜空を見上げてこう言った。「これなら、また近くにいられるね」と。それから普通に電車に乗って、笑顔で手を振って帰って行った。僕はホームのベンチで、タバコ3本分考えてから、その言葉を忘れることに決めた。

そんなことを思い出しながら歩くうちに、デパートのおもちゃ売り場に着いた。そこは感傷のかけらもなく、すみずみまでが明るく光り輝く世界。あらゆる陽気な音が重なり合っている。目的の品物を探して配送の手配をし、さらに僕からのプレゼントも選んで包装してもらっている間に、さっきの続きを思い出そうとしてみたが、どうしても「そこ」には戻れなかった。彼女も今頃、家のクロゼットの一番奥に、こっそりと包みをしまっているのだろうか。そしてその中に入っているのは……。

電車に乗ると、ちょうどラッシュアワーの人混みで、包みを抱えているのが一苦労だった。しかし来年の今頃は、二つの包みを持つことになるんだぞ…と思うと、それはそれで幸せな考えと呼べそうな気がした。汗だくで悪戦苦闘しながらそれでも幸せになっている僕を、彼女はちゃんと知っていて、くすくす笑っている、という思いがふとやって来て、そして、静かに去っていった。遠くでかすかな鈴の音がした。