隠れLDのまとめ2011/01/04 10:14

ようやく昨日、甥っ子も無事帰宅しました。1日4時間の勉強もがんばってくれました(午前中2時間は英・数の強化、午後は2時間以上学校の宿題)。家族と離れ、期間限定の下宿生活からも、自信を得るところがあったようです。思春期男子は旅に出るべし、かもしれない。

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隠れLDのまとめです。

ある意味、LDって、天才。

と思いました。まず、理解がめちゃくちゃ早い。そしていったん自分のものにした知識は、当然のごとく応用が効く。しかもそれが、たった1回の学習で可能になるわけです。おそらくこういうタイプを天才と呼ぶんじゃないだろうか。

ただ、そのための条件はかなり厳しい。慣れている&余計な刺激の少ない環境で、体調も気分も良く、本人の関心がそこに向いているときに、タイミングよく本質的な情報を結びつけてあげると、ど真ん中ストライクゾーンに入るわけで。

LD児の学習の決め手は、1に環境、2にタイミング、3,4がなくて、5に内容。

という結論のようなものに至りました。

これが定型発達の「秀才」児になると、内容がトップに来て、環境とかタイミングよりも、上手な繰り返しということになるんだと思う。全然質が違いますね。

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学習内容について言えば、

天才児(隠れLD):本質をちょっぴり教える→練習問題の順序・選択によって、段階的に細かい知識とゆるく結びつけていく(トップダウン学習)

秀才児(定型および伝統的学習方法):基礎から応用へ段階的に教えていき、それぞれの段階で練習問題をする(ボトムアップ学習)

という課題構成が適しているんじゃないかと感じました。

教材選択については、

天才:図表、シンプル

秀才:文章、詳細

というようなざっくり分け。とにかく文字情報が多すぎるのは苦手なようで、基本的には落書き帳にシンプルにまとめ、やむをえない場合には、重要単語だけに赤丸をする(それ以外は無視…)などの方法でしのぎました。

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苦手な英語ですが、普段の学習方法を考案しました。(といってもこれは定番なので、これは定型の子でも有効だと思う。ただし、LDの子に対しては、教える側が主に準備・書き取りをする)

1.教科書の英文を拡大コピーし、1文ずつに分けて、ノートの左ページに貼っておく。2行になるときは、文の区切りで分かれるようにする。

2.主語に下線、動詞を○で囲む、文の区切りを斜線で入れる。

3.英文を読ませて和訳させる。(ここのみ本人がやる)

4.和訳の途中で、わからない単語は赤で○をして意味や発音を書く。文法の重要事項は青の□で囲み、簡単にまとめる。←タイミングよく、シンプルに提示することがポイント。

5.なるべく直訳の和文を右ページに書く。

6.和文も英文と同じところに斜線の区切り(必要ならば下線や○も)を入れ、文法や単語も同じように色分けし、記号や色でも英文と対応がつくようにする。

ここまでやってみて、和文→英訳を書かせたら、割と楽に思い出していました。これを1日1回、2,3日やれば、ほぼ丸暗記できるんじゃないかな。1日に2回以上繰り返しても効果は上がらないと思う(LDの場合)。

英文では、まずは文の区切り、つぎに文の構成(単語の順番)が難しいようです。読みは割とできてました。とにかく声に出して読むことが重要。

不規則動詞の過去形の暗記も、まずは読むところからやりました。(これは前に書いたよね?)

本人に書かせると、書く方に注意がそれてしまうので、まずは見せる、次に読ませる、最後の仕上げに書かせる、の順番がいいかもしれない。

あと、蛍光マーカーで文字に色を重ねると読みにくくなるようなので、三色ボールペンを活用して、赤と青の下線・囲みだけを使いました。緑は案外読みにくいので、色を使いすぎない意味でも、赤・青・黒の3色がベスト。黒は、鉛筆代わりに使います。筆圧と消しゴム対策に有効。落書き帳のまとめも、黒ボールペンの大きな字で書きます。

とりあえずこんなところで。さーこれから掃除と片付けだ(^-^;

コメント

_ さややん ― 2011/01/04 14:55

や~中学準備を考えてる私。
興味深く読ませていただきました。

うちの弟はたぶんですがLDだったと思います。
そういう意識のない時代(もうすぐ30歳)
全く勉強ができませんでした。英語と数学が壊滅的でした…
ALL1という、逆に取るの難しいんじゃないの?という成績でした。
高校もどこも行けなくて、私立の定時制に行きました。
今は普通に板金工やってますが…
生きにくさはあるようで、こないだ「うつ」やってました…

>本人の関心がそこに向いているときに、タイミングよく本質的な情報を結びつけてあげると、ど真ん中ストライクゾーンに入るわけで。

これね。男子母をやってる私の目ですが、甥っ子くんも
「今がんばらんとヤバい!」という危機感があって
エンジンかかってたんではないかと思います。
そこに教えてくれる人がいて。タイミングばっちり。

14歳でも男。
男の子って、女の子に比べると幼いけど、ばーんと出るパワーは
やっぱ違うなって思います。

_ いづみ ― 2011/01/05 16:04

>さややん
このやりかたは、準備がかなり面倒だけど、オススメです♪
男子のパワーってホントすごい。
すっかり女子母になっていたのですが、いい刺激になりました。
甥っ子も、たまに自信を取り戻しつつ、なんとかたくましく生きていって欲しいものです。

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