モンテッソーリ、こんな感じ。 ― 2009/09/16 21:19
今回読んでいる『モンテッソーリの教育 六歳~十二歳まで』なんですが、この本は三連作の三番目で、一番目と二番目はそれぞれ、
『モンテッソーリの教育―子どもの何を知るべきか 子どもの発達と可能性』
と
らしいです。この一番目にあたる本に至っては、Amazonで新刊扱いがない!やっぱり古典で頼るべきは図書館であります。早速予約リクエストしてみました。オンラインで楽々♪文明ってすばらしい~。
では、内容をざっと紹介。
いきなり最後の解説を読んじゃったんですが、この「モンテッソーリの生涯と教育観」という項目は出色です(追記。ここで類似した内容を読むことができます!)。マリア・モッテッソーリと教育との関わりを記した簡単な伝記になっていて、まずはここを押さえて、当時と現代の時代背景に即して解釈していく、というのは大事なことかと思いました。というわけで、三連作に取りかかるならば、まずはこれを読むべし。いくつかの有名なエピソードも感動的に描写されていて、彼女の足跡を感じることもできます。この項目でもっとも大事だと思った文章を引用します。彼女が発見した「新しいタイプの子ども」についての説明です。当時は、子どもはあまりよい特性を持っているとはみなされてはいませんでした。しかし、彼女はこう言います。
「(新しいタイプの子どもとは)自分自身を統御することができ、確信と安定感があり、正直で、慎重で、どんな悪をもおかさないよう気をつける子ども、また、品性と正義感にとみ、『自発的な規律』と『自由における規律』があり、内的なものや外的なものへの従順があり、自由を正しく使う能力や秩序感がある子どもである。さらにこの子どもの著しい特徴は、『仕事における忍耐』と『他人への援助と理解という社会的感情』をもっていることである。」(p.214より)
ほうほう、これだけ読むと、おぉ前向きで素晴らしいじゃないか、そうだったらいいよね~とフツーに思いますが(育児で苦労中のみなさまなら!)、彼女が注意深く整えた教育的環境の詳細を知れば、この言葉の、羽ばたくような高みが味わえるようになるかもしれない、とワクワクしそうな予感です。それは例の第一作~二作あたりに詳述されているはずなんですが(^-^; …本は必ずしも最初から最後まで順番に読むものではない、と齋藤孝も『読書入門』で言っていた(はず)。
で、この第三作の内容です。
最初の4章分は、理論編。子どものパーソナリティーが(6歳以前と比べても大きく)変化していくので、それに合わせて教師の取り組み方も変えなければならない。ポイントは、以前まいておいた興味の種子を宇宙の計画(いってみれば、この自然界の仕組み、というような意味)へと向かわせるためには、想像力を正しく使用することが有効である、ということです。
続く8章分は、具体的例示。自然における、宇宙の計画について、彼女なら子どもにどう提示するか、という具体的な記述が続きます。水が活躍する時代の大地創造から、人類の文化の入り口までです。
次の6章分も、具体的例示。最初の文明のいくつかについての、子どもたちへの提示方法です。
最終章は、心理学的側面のおさらい。教師の仕事とは、世界のためになされるものであって、その基本的な心得は「観察」であると述べられています。
まぁざっとこんなかんじの要旨が「はじめに」ですでに述べられているのですけれど(笑)
2割を読んで8割を理解する、とも齋藤孝(ってまたかい!すまん、ミーハー的ファンなんです(^-^;)が言ってたような気がして(どの本でだったかは忘れてしまった、確か限られた時間を使って授業で本を読む課題だったような…)、ただいま斜め読みしつつ、大事なところを拾い出している段階です。今1割くらい読んだとすれば、残りの時間は、ざっと全体を読んで例示も知り、それから最初の理論編と最終章の心理学的側面を位置づける、という計画です。後から見直すときに3色方式でないのがイタイけど…まぁ仕方ないですね。
というわけで、続きはまた後日。ってもし続けば、だけど(^-^; しかも、続きは、本の内容というよりは、個人的感想の予定なり。
コメント
_ にっしー ― 2009/09/17 13:06
_ いづみ ― 2009/09/17 17:41
時間をひねり出して、本に集中するというのは、とてもよい現実逃避です(笑)本を読みたい、というのもありますが、現実を忘れて全く別のことをしたい、という感じ。育児って、生活と仕事がごっちゃになって、区切りがつかないんですね。でもそれにも慣れますが(^-^;
ハラと腰、というのは、例の齋藤孝の愛用単語です。「身体感覚を取り戻す」
http://www.amazon.co.jp/%E8%BA%AB%E4%BD%93%E6%84%9F%E8%A6%9A%E3%82%92%E5%8F%96%E3%82%8A%E6%88%BB%E3%81%99%E2%80%95%E8%85%B0%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%A9%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%AE%E5%86%8D%E7%94%9F-NHK%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%96%8E%E8%97%A4-%E5%AD%9D/dp/4140018933/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1253176774&sr=8-1
もし機会があったら読んでみて下さい♪(この本が、齋藤孝のマイ・ベスト・レコメンドです)
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
病気していた頃は、1日に集中出来る時間が短かったので、「ここしかない!」という感じで逆に真剣に読書していたような気がします。
忙しい時期に、必死になって本に引いた線は、きっと将来、宝になると思います。頑張ってくださいね(でもあんまり無理はしないで)。
私も、ハラと腰をもう少し鍛えたら、バイトで忙しくなる予定なんですけど(^^;